世田谷区瀬田交差点近くのオーダーメード家具店「watlle+(ワトルプラス)」(世田谷区瀬田4、TEL 03-3707-9680)は11月1日より、「たかはしみほこ写真展 10000ねんとロケット」を開催している。ショップスペースを作品発表の場として貸し出す試みを始め、同展は初の本格的な企画展。
同店は1947(昭和22)年創業の家具製造卸業「大和木工」(江戸川区)の直営店。近年の国産家具製造・販売市場の規模の縮小を受けて、「作り手がエンドユーザーへその家具の正確な情報を提供し長く使ってもらうこと」を目的に、2005年に自由が丘で開業。2009年に「より地域密着で使い手との深い関係性が作れる住宅地」内にある二子玉川近くの同所へと移転した。
同店では「素材(木、金属など)の風合いを大切にした家具」の設計・施工、販売に加え、修理やリメークなども請け負う。現在、同店の受注件数のおよそ3分の1が椅子の座面の張り替えや思い入れのある家具のパーツを使ったリメーク。店主の太田博さんは「使い手の歴史にこそ価値がある。家具に付いた傷の一つ一つに愛着を感じながら長く使ってほしい」と家具への思いを話す。
今回、同店の約14坪のショップスペースを作品展示空間として貸し出し始めた。同店の椅子やソファでくつろぎながらアート鑑賞してもらうことで商品を体験する機会を設け、同店がある瀬田商店街に「もっと人々が訪れ、にぎわいをもたらしたい」(太田さん)との思いから。
現在同店初の作品展を行っているのはたかはしみほこさん。同店総合プロデュース担当者が、たかはしさんのサイト上に掲載された写真を気に入り、同店ギャラリースペースを紹介したことがきっかけ。2007年から5年間撮りため、自身で現像・プリントした作品25点をセレクトし、同店のインテリアや雰囲気に合わせ「家に飾るように」展示したという。
「小さい商店だからこそできる、キラリと光る何かを見せたいといつも考えている」と話す太田さん。今後、近隣のショップとコラボレーションしたイベントなどを開催し、商店街同士のつながりを深めていくという。
営業時間は12時~19時。火曜定休。同展は30日まで。ギャラリー利用についての問い合わせは同店まで。