世田谷・上野毛駅近くのサンドイッチ店「アンクルサムズ」（世田谷区上野毛3、TEL 03-3704-8578）で現在、「田中ブドウ園」（上野毛2）の柿が限定販売されている。

店入り口に設けられた販売コーナー

　今年8月に創業35周年を迎えた同店。上野毛駅近くの住宅街一角にあり、近隣の住民や大学生など3世代にわたり親しまれてきた。懇意の客から「娘にレディーのたしなみを教育してほしい」とアルバイトスタッフとして託されたり、紹介を受けた若い落語家の寄席の場を設けたりするなど地域の人々の交流の場としても知られている。

　秋季限定の「田中さんのおいしい柿」販売もその一つ。同店入り口のポーチに手製のポスター、料金箱と共に置かれている直径8センチほどの柿は、近所の「田中ブドウ園」の田中宏和さん（42）が届ける「毎朝のもぎたて」。「高校生のころからの顔なじみ」という田中さんが作る「地元の多摩川の南斜面で実ったおいしい柿」を人通りの多い同店店頭で販売することで、「農業に一生懸命取り組む地元の若者を応援したいと思い、協力を始めた」と話す店主の木内恵さん。散歩の途中や駅への通りがかり、バスの車内から見て立ち寄る人などが同店スタッフに一声掛けて料金箱にお金を入れていく姿が見られる。

　「田中さんのおいしい柿」は「前川早生次郎柿」など日替わりで数種類を提供。1袋4個入り（400円）で毎日15～20袋が届けられ、例年10月末から11月末までの期間で全250袋ほどを販売するという。同柿はほかに同園前の無人販売所とFAX（03-3702-0249）での申し込みで購入できる。