世田谷区の「商店街振興組合上野毛商和会」は、同商店街公式ソング「かみのげの唄」を制作し、7月27日のサマーフェスティバルで初披露した。
東急大井町線上野毛駅を中心に広がる同商店街振興組合は1949(昭和24)年結成で現在の加盟店数は約140。エリア内に大型商業施設やチェーン店が少ないことから、住宅街と駅、商店が密接している立地が特徴で、街で開かれる各イベントも自治体や学校、住民組織が一体となった「実行委員会」形式で行われている。
毎年夏に等々力通りで開催される「かみのげサマーフェスティバル」も、同商店街の青年部を中心に近隣住民や学校など「垣根を越えた」(同青年部兼益宏行さん)協力を得て進められており、たくさんの人でにぎわう。
今年は、7月27日開催の同イベントに向け「未来へ歌い継がれるわれらが街の歌を作ろう」と、2カ月前の6月ごろから歌詞のフレーズを地域で募集。「上野毛」「街(まち)」「商店街」の3つの言葉から連想する「ひと言」を募り、同商店街内に設置した「『かみのげの唄』制作委員会」が歌詞フレーズとして選定・編集した。応募件数は約30で、「登校中の子どもたち」や「新鮮な野菜の無人販売所」「ぶどう採り」「お風呂屋さん」「美術館の庭園」など街を愛する人々の思いが込められた。
作曲は同街在住で1976(昭和51)年沖縄県石垣島生まれのミュージシャン・迎里計(むかいざと けい)さんが担当し、初披露の場となる同イベント直前に録音を敢行した。コーラス部分には商店街の人たちや住民らが参加した。
同歌は商店街の公式ソングとして著作権などは同商店街振興組合に帰属するが、今後街で広く長く歌い継がれるようにさまざまなイベントで披露していくという。現在のところ同曲の提供はiPhone向けのアプリによる「着メロ」のみだが、年内をめどにユーチューブなどへアップする予定。