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用賀のジューススタンド「ビューティーフルーツ」閉店-地域の応援に感謝

「Beauty Fruits」店内で・店主の松本浩さん

「Beauty Fruits」店内で・店主の松本浩さん

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 用賀商店街のフレッシュジューススタンド「ビューティーフルーツ」(世田谷区用賀4、TEL 090-4925-3943)が5月31日、閉店する。

 2012年5月に開業した同店は、1978(昭和53)年福岡県生まれの店主・松本浩さんが「体と心の健康に貢献すること」をコンセプトに11年間の会社員生活を経て起業した。「25品目の美容・健康ジュース」(420円~)のほかに「飲む美容液」や旬の果物を使ったフレッシュジュース約10種類を店頭販売し、近隣への宅配も行ってきた。

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 松本さんは閉店の理由について「ビジネスモデルを軌道に乗せることができなかった」ことを挙げる。現在、店頭で1日平均50杯を売り上げ、近隣のスポーツクラブ2軒と個人宅10軒へ宅配している同店。本来は近隣の企業などへの宅配による収益を核に経営を組み立てており、「店頭での売り上げに頼るには店舗の立地などが適していない」と明かす。

 創業から2年間、宅配の受注を増やすために周辺約3000軒へ飛び込みで営業を行うなどしたが成果が得られない状態が続き、4月に同事業からの撤退を決断したという。

 これまで、駒沢公園などのスポーツイベントへ出店したり、店内で「朝活」を行ったりと地域に根付いた活動を展開してきた。スタッフも近隣在住の主婦や大学生など11人を雇い、新商品の開発や室内ディスプレーなどを任せるなどの運営により、商店街内外の地元の人々との日常的な交流から大きな気付きや学びを得たと話す。

 元はITコンサルティング会社で製造業を顧客とする営業を担当していた松本さん。若手社員向けに「朝のファシリテーション会」を開いた実績があることから、人材育成への関心を持ち続けてきた。同店閉店後は「夢を持ってチャレンジする楽しさや苦しさを実感しながらも、自らの力を100パーセント発揮できる社会を実現したい」と、製造業の設計業務のアウトソーシングなどを手掛ける「G&Jエンジニアリング」(玉川台2)で企業の「風土改革」を中心とした人材育成コンサルティング事業を立ち上げる。

 「2年間、地域のたくさんの方々に応援していただき本当にありがとうございました」と松本さん。用賀という街の商店街ならではの温かさに感謝を示し「いずれまた、何かの形でつながることができたら。私自身は引き続き用賀周辺で勤務しているので、見かけたらぜひ声を掛けてもらえれば」と話す。