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「また会おうね」-世田谷区民らが企画した福島親子の春休み保養終了

Bグループ出発の朝、バスの見送りの模様

Bグループ出発の朝、バスの見送りの模様

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 主に世田谷区内の25を超える市民団体らが連携して企画した「ふくしまっ子リフレッシュ in 世田谷」(主催=福島の子どもたちとともに・世田谷の会)が4月5日、最終日を迎えた。

バスが出発し手を振り合う

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 最終日は、プロジェクトメンバーや区民らが横断幕を手に見送る中、遊園地で買ったぬいぐるみや、生産者から寄付された「せたがや育ち」の野菜などのお土産を抱えた親子がバスに乗り込んだ。「お世話になりました」「元気でね」「絶対また会おうね」「本当はもっと遊びたいな」などと握手を交わしたり抱き合ったりする別れの姿が見られた。

 3月24日~4月5日の期間中、福島からの親子計49人が大蔵第2運動場(大蔵4)宿泊施設に2日ほど滞在。滞在中は保坂世田谷区長も参加した「歓迎の夕べ」などのほか、近隣の観光や外遊びなどのプログラムを企画。中でも、区内のプレイパークや大型公園など野外で思い切り体を動かす機会が好評だったという。同企画に参加した親からは「外に出るとあちこち触りたがる子どもを怒っていたが、ここではそういう注意が不要で、親子ともども気が楽だった」「外遊びでの子どもたちの活動量には驚いた。福島に戻ったらジムにもっと通わせようかな」「東京の人でもこんなに福島のことを考えてくれている人たちがいるのが分かりとても心強い」などの声が寄せられた。

 有志ボランティアと善意の寄付によって運営された同プロジェクト。寄付金総金額は約350万円に上ったほか、野菜・食料品などの物品提供もあった。ボランティアの申し出も多く、事務局以外のプログラムごとのボランティアに延べ約70人が参加した。「ボランティアも、お断りしなくてはいけないほど多くの方から申し出を頂いた。申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱい」(副代表あいぼしさん)。支出は、食事代(宿泊施設での朝夕食)や事務経費など約100万円。詳細の会計報告ができ次第、ホームページなどで公表するという。

 「多くの個人からと、小学校有志などいくつかの団体からの寄付により、夏も冬も保養プログラムを継続できることになった。多くの方に賛同いただき感謝している。夏については既に宿泊施設に仮予約を入れた」とあいぼしさん。「今後は短期の保養だけでなく、移住を希望する人向けの支援も進めていけたら」と話す。

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