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「せたがや水辺の楽校」開校式-子どもが自然に親しむ第一歩を多摩川で

「せたがや水辺の楽校」原っぱから二子玉川市街地を望む(4月20日11時頃)

「せたがや水辺の楽校」原っぱから二子玉川市街地を望む(4月20日11時頃)

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 多摩川河川敷の「二子玉川緑地運動場」(世田谷区鎌田1)で4月20日、地域の子どもたちの自然体験活動の場を提供する「せたがや水辺の楽校」の本年度の開校式が行われた。

「せたがや水辺の楽校」原っぱのイメージマップ

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 「水辺の楽校」は、1996年に国土交通省が策定した事業計画(プロジェクト)で、次世代を担う子どもたちが身近な水辺の自然空間を、体験・学習の場として日常的に活用することを目指す。環境整備を国が担い、運営は国土交通省河川局長が登録を認定した市区町村教育委員会や河川管理者、市民団体等で構成される「子どもの水辺協議会」が行う。現在、全国約280カ所で各地域の特色を生かしたさまざまな活動が展開されており、23都区内では世田谷区(多摩川水系)以外に葛飾区(利根川水系)、江戸川区(荒川、利根川水系)に拠点がある。

 同プロジェクトの世田谷版は、2006年の発足以来今年で9年目を迎える。構成団体には「砧・多摩川あそび村」「多摩川漁業協同組合砧支部」のほかに同区立砧南小中学校や鎌田児童館など、地域のボランティア団体や施設が名を連ねる。

 活動エリア内には、四季を通じてさまざまな野鳥が集まるオギやヨシなどの草原「オギの海」、初夏にはたくさんの小魚が群れて泳ぐ玉石の河原「バンの池」のほか、メンバーらで現在も整備進行中の「原っぱ」などがある。原っぱには大きなシンボルツリーと、その周辺に「シェルター」と名付けられたテントの張られたベンチが設置されている。木の南側には手押し式ポンプの井戸、井戸から続く「ビオトープ池」「ビオトープ水路(川)」なども。

 本年度も毎月1回のペースで「水辺ガサガサ」(マルタの稚魚の観察=5月、定置アミ漁=7月など)、「アユの塩焼き試食会」(10月)など、さまざまな水辺の活動を予定する。同事務局を務める、河川環境の専門家の中西修一さんは「世田谷では、『川遊び初級編』を目指そうと考えている。楽しく遊んだ体験から、水辺の魅力を伝えられる人に育ってくれたら」と期待を寄せる。

 開校式には行政や地域関係者らが多数参加し、都立世田谷総合高校(世田谷区岡本)や都立千歳丘高校(同区船橋)、私立大東学園高校(同区船橋)の吹奏楽部の演奏によるコンサートが開かれた。その後、ネーチャーゲーム、投網の実演見学、魚のすみかづくりなどのイベントが行われ、訪れた子どもたちの歓声が上がっていた。

 活動日は毎月第1日曜10時~12時。

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