日本酒ソムリエAI「KAORIUM for SAKE（カオリウム フォー サケ）」が4月26日、玉川高島屋（世田谷区玉川3） 本館地階日本酒売り場に設置された。

　インターネット上の言語表現と人の香りの感じ方を学習させたAIに、1万以上の日本酒の風味・感性データと酒ソムリエの感性を学習させた「KAORIUM for SAKE」は、「臭覚のデジタライゼーション」を目的に「セントマティック」（渋谷区）が開発した。表現の難しい日本酒の風味を、平易な言葉で表現するほか、さまざまな言葉に日本酒をひもづけた回答を導き出すことができるという。

　実際の画面では「お酒を贈りたいあの人はどんなイメージ？」という質問と共に、ギフトを贈る相手を連想させる「面白い」「かっこいい」「優しい」などの言葉を表示。その中から最大3つの言葉を選択すると、AIが相手のイメージと店頭にある日本酒のマッチ度を解析し、相性の良い酒を紹介する。「癒やされたい」「自分にご褒美」など客のなりたい気分や、「個性的」「フルーティー」など好みの味に合わせて紹介する機能も搭載するほか、多言語版を設置することにより、今後増加が見込まれるインバウンド需要にも対応するという。

　同店食料品担当の畠山恒さんは「当店の日本酒売り場で買い物する客は漠然としたイメージや、贈り先の好み、印象で商品を選ぶことが多い。『KAORIUM for SAKE』を導入することにより、販売員とのコミュニケーションが増え、日本酒に詳しくない人でもイメージに合った酒選びを楽しむきっかけになれば」と話す。