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祖師谷の多世代型コミュニティースペース「笑恵館」が1周年 記念イベントも

「笑恵館」外観

「笑恵館」外観

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 祖師谷大蔵駅近くの住宅街にある多世代型コミュニティースペース「笑恵館」(世田谷区砧6、TEL 03-3416-2308)で5月25日、同館の1周年を祝う「SHO-KEI-KAN II展」が始まった。

「SHO-KEI-KAN II展」展示の様子

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 「笑恵館」は、約100坪の敷地内に木造一軒家と2階建てアパート、庭園で構成されている。昨年、家主である田名夢子さんが「生まれ育ったわが家で人生を全うしたい」との思いから、母屋とアパートを改築。介護や看護など在宅ケアの充実に適した間取りに変更するとともに、シェアハウス、シェアオフィス、会員制の「みんなの家」としてコミュニティースペース「笑恵館」を開設した。食堂兼パン店「せたがやブレッドマーケット」を備え、多世代が集い、学び、ビジネスもできる機能を持ち、人々が緩やかにつながることのできる「地域の交流の場」を目指す。

 同所の運営を受託する一般社団法人「日本土地資源協会」の松村拓也さんによると、現在会員数は320人を超える。そのうち砧地域在住が79人、世田谷区内在住が110人で近隣の会員が半数以上を占めている。シニア世代が「比較的多い」が、フリースペースや1階に併設するベーカリーの利用者は親子連れや主婦層など幅広い年代が訪れているという。

 日中は子育てグループの活動や婦人らのサークル・勉強会、夕方は学童クラブや中学生の勉強の場としても活用されており、食堂には「みんなが『プチ商売』できるように」レンタルボックス(1コマ500円/月)を設置し、アクセサリーや手芸品、衣類やジャム・紅茶等の販売をする「笑恵館ショップ」コーナーも設けている。季節に合わせた一般参加が可能なイベントも多数企画しており、これまでに流しそうめんやコンサート、料理教室、IT講座などを開いた。

 開館から1年、「オーナーの田名さんが幸せそうなのが一番うれしい」と松村さん。「高齢化社会に伴い地域に空き家が増える一方、過密都市での住宅不足や1人暮らしの不安などもある。所有者の思いをくみながら、空き家を資源として活用することは、これらを解消する1つの事例」と話す。「これからの住まい方のヒントが欲しい人も、どこかに『場』があればと願う人も、ぜひ気軽にのぞいてみて」と呼び掛ける。

 同展では、同所を起点として広がる活動の「これまでとこれから」を紹介するパネルを展示。期間中はイベントも行う。25日には「夢見る資源オーナーズ」と題し、「シェア奥沢」(世田谷区奥沢)の堀内正弘さんをゲストに招き、田名さんとともに家という「資源」をどう活用し、暮らし方や生き方の夢を実現するかを語った。

 26日は公開セミナー「空き家資源キーパーズ」を開催(18時~20時)。今年2月に成立し5月26日から全面施行となった「空家等対策の推進に関する特別措置法」の趣旨の読み込みと、同法を活用した空き家資源の有効利用について紹介する。参加無料。定員は先着20人(要予約)。30日にはパーティー「せたがやブレッドバイキング」を予定(13時~17時)。パン、軽食、ドリンク付きで参加費は一般600円、会員500円。定員は先着30人(予約優先)。

 同展は今月30日まで。

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