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用賀のドイツ鉄道模型メルクリン専門レンタルレイアウト店、1周年でイベント

同店オーナーの石森さん(右)とスタッフの遠藤さん

同店オーナーの石森さん(右)とスタッフの遠藤さん

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 用賀商店街にあるドイツの鉄道模型メルクリン専門のレンタルレールレイアウト店「S.Iレッヒェルン」(世田谷区用賀3、TEL 03-6805-7485)が、8月に迎える1周年を記念してイベントを開く。

店内レイアウトの様子・ジオラマも

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 メルクリンは1859年に創業した、ブリキ玩具製造を前身とするドイツの鉄道模型メーカー。約15坪の店内に同社製ゲージ(レール)8本(HOゲージ=6、 Ⅰゲージ=2)を敷設し、メルクリンデジタルの制御装置で車両を走行させる。最大走行距離26メートルで最大勾配約6.8パーセントのレールと、ボランティアの愛好家らが1年をかけて制作したというヨーロッパの街並みや駅舎を再現したジオラマが広がる。

 同店で無料で貸し出す車両は、蒸気機関車、動力車、貨車・客車など。DR(東ドイツ・ドイツ国営鉄道)294型電気機関車、DB(ドイツ鉄道)BR152型電気機関車(アナログ)、ドイツの教育番組のキャラクターでラッピングされた車両の電気機関車のほかDB38型蒸気機関車など多彩。前照灯のほか、発煙や警笛音などのパフォーマンスを見ることもできる。

 店主は石森久子さん。2009年に他界した実父のコレクションを相続した。脳神経外科医として世界中を巡っていた「質実剛健」な父親が70代前半に突如、米国での学会の帰途ドイツに立ち寄り同社製「DB38型蒸気機関車」ほか100両を購入して来た。鉄道模型は細かい作業が必要で持ち運びに力を必要とすることから、「ボケ防止」と「体力維持」が目的だったという。石森さんは「私たち家族からするといきなりだったけれど、もしかしたら本当は若いころからずっと所望していたのかもしれない」と話す。

 遺品相続の際、同コレクションが場所を取ることから処分も検討したが、鉄道模型の走行で多くの人が笑顔になる姿を見て同所の開設を決めたという石森さん。店名はドイツ語で「笑顔」を意味する「レッヒェルン」と命名。開設から1年、メルクリン歴40年で同店の配線から組み立てまでを担う遠藤俊二さんをはじめとするボランティアの力を借りて来たが、「見学(無料)は増えたがレンタル料などによる収益化が難しいことを実感している」と明かす。それでも、「1歳の幼児を連れた親子や70代のご夫婦が来店して、共に笑顔になるのを見られることがうれしい」と話す。

 オープン1周年を記念して7月20日~31日、8月21日~31日の期間、通常のレールレンタル料金(450円/15分~)を10分間無料にする。また、遠藤さんをはじめとするスタッフが、ヨーロッパの鉄道事情や鉄道模型に関するガイドを引き受ける。遠藤さんは「夏休みの自由研究で、現在注目を浴びているドイツについて鉄道を通して調べてみては」と来場を呼び掛ける。

 営業時間は13時~20時(土曜・日曜・祝日は10時~、受付時間は19時まで)。火曜・水曜定休。

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