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二子玉川で恒例「どんど焼き」開催へ-平均年齢60歳・住民15人で櫓組み立て

櫓組みの様子(1月11日9時)

櫓組みの様子(1月11日9時)

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 今年で26回を数える小正月の地域伝統行事「どんど焼き」が1月18日、二子玉川緑地運動場(世田谷区鎌田1)で行われる。

過去の「どんど焼き」の様子(2013年1月)

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 地方によって「左義長(さぎちょう)」や「さいの神まつり」などとも呼ばれ、正月のしめ飾りや門松、書き初めなどを持ち寄って燃やし、新年の厄払いを祈る日本の伝統行事「どんど焼き」。二子玉川地域では多摩川河川敷で1989年より毎年、竹の櫓(やぐら)の組み立てから「お焚(た)き上げ」までを同区鎌田1~2丁目、3丁目(一部)と宇奈根1丁目(同)の住民らで構成される自治会「鎌田南睦(みなみむつみ)会」が行っている。毎年1500人ほどの人出があり、「二子玉川の正月イベント」として地域で親しまれている。

 式典開始は10時30分、点火は11時ごろを予定。30分ほどして櫓が燃え落ちたころから、竹ざおにつるした「お餅焼き」を開始する。甘酒と餅と餅を焼く竹ざおは無料配布(先着順、子ども優先)。どんど焼きの火で焼いた餅を食べると「無病息災になる」との言い伝えがあり、毎年餅を楽しみに調味料やアルミホイルを持参する子どもが多い。

 1週間前の11日、9時ごろから同会会員約65人が集まり櫓を組み立てた。50人が多摩川べりの「茅(かや)刈り」、15人が「櫓組み立て」を行い、合間には同会婦人部からお茶や食事の差し入れがあり、談笑しながら一息つく場面も見られた。作業は16時ごろに完了した。

 「組み立てを担う会員も年々高齢化している」と話す藤本秀雄会長。今年は32歳から82歳までの男性が組み立てを担った。毎年、年末に同会会員へ作業参加の募集を回覧するが、特に高所での作業である櫓組みの人手が不足しているという。2013年からは「祈りを込めて浄火する日本の伝統行事をつないでほしい」と、同町会会員に限定せず同行事準備への参加を広く一般にも募った。これまでに地域の小中学生の参加のほか、大学のゼミ生からコミュニティー組織の社会調査があった。

 「お焚き上げ」する物は、当日10時までに櫓の横に設けられた所定の場所で受け付けるが、安全確保のため事前に内容を確認する。そのほか、当日は会場隣にある「せたがや水辺の楽校はらっぱ」で世田谷区自然体験遊び場事業の「きぬたまあそび村」による「手作り凧(たこ)」コーナーが開かれる。参加無料。

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