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玉川高島屋S・Cが夏の節電策-全テナントの電力測定・個別指導も

作夏から導入した気化熱の原理を利用した「ドライミスト」も周辺の気温を緩和する

作夏から導入した気化熱の原理を利用した「ドライミスト」も周辺の気温を緩和する

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 玉川高島屋S・Cの今年夏の節電策が7月1日、発表された。消費電力15%削減に向け、社員が約340店あるテナント全てで消費電力を測定し、各店ごとに照明の間引きや冷房設定緩和などの個別指導を行った。

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 例年3週間かけて実施するイベントホールでの夏休み動員催事の中止も決め、代わりに屋上庭園で夕方から夜にかけてのイベント開催(7日間)に変更した。引き続き、照明の消灯やエレベーター・エスカレーターの一部運転停止など共有部分の節電も行っていく。

 同店では、2000年より氷蓄熱式空調システムを導入している。夜間電力で作った氷を営業時間中の館内冷房に利用することで、日中の電力量を削減するこのシステム。平年は電力ピークとなる13時~15時に集中的に氷を利用していたが、今年は9時~21時の間に平準化して使用し、各時間帯の最大電力低減を目指す。

 今年で2年目となるドライミストの運用も始まった。昨年リニューアルした本館外周の約110メートルに及ぶ通路に設置されており、あらかじめ設定した気温29度以上、湿度50%未満などの条件がそろうと自動的に霧状のミストを発生する。打ち水と同じ原理の気化熱の作用により周辺の気温を下げる冷却方法で周辺の温度を下げる。

 同店広報担当者は「元来二子玉川は自然が多く、多摩川から吹くそよ風や、当S・Cの約4100平方メートルに及ぶ都内最大級規模の屋上庭園や壁面緑化などの効果もあり、都心より2度ほど体感温度が低いといわれている。これからも街を訪れる人々に涼やかさを感じていただけるよう取り組んでいきたい」と話す。

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