光のアートイベント「第5回 Setagaya Lights in Farm」が11月17日、世田谷玉川野毛公園近くの「木村ぶどう園」(世田谷区野毛2)で開催される。
「都会に住む人たちが親子で散歩がてら立ち寄れる近所の農園」をコンセプトに、季節ごとに園内で育てるブドウやイチゴが摘み取れる農園を展開する同園。
光のイベントを開催する「Setagaya Community Design Project」は、早稲田大学社会科学部卯月盛夫研究室「世田谷班」の3、4年生が中心となって取り組む。同ゼミの研究テーマは「都市・コミュニティーデザイン」。
班を分け、宮城県などさまざまな街で全国的に活動を展開している。「世田谷班」ができたのは、卯月教授がかつて区都市デザイン室の主任研究員で世田谷まちづくりセンター所長を務めていたことがきっかけ。2007年に「アートを通して農地の保全・活用を模索・提唱する」ことを目的に東京・立川で始まった「ART IN FARM」を通じ、同園主の木村孝一郎さんとのつながりが生まれたという。
「夜のぶどう園で芸術に触れられる非日常体験を通じ、人と自然と地域をつなぐきっかけに」を目的に行われている同イベント。5回目となる今年は、「光の収穫祭」をテーマに募集した光のアート作品の展示やワークショップを行う。世田谷区立玉川小学校、東京都市大学、野毛青少年交流センターなど、地元の学校や地域に関わりの深い団体がより多く出展し、目標である地域に根差したイベントに近づいたという。
イベントの内容は、「光」を使ったアート作品7点の展示や、アーティスト阿部奈津加さんの「紙風景」とのコラボで、世田谷にちなんだ風景をデザインした立体の紙工作キットを3種類用意し、来場者が色を塗って豆電球を入れ世田谷の風景を光らせた照明を、ブドウの木につるし展示する体験型ワークショップ。アート作品の中には、同班が地元小学生を対象にしたワークショップで作成したペットボトルなどに飾り付けをし、中に豆電球を入れてつくった「光る実のなるぶどうの木」も展示する。期間中、来場者によるアート作品の投票コンテストも行う。
広報担当の水野朱理さんは「夜の農園という、普段はなかなか立ち入ることのない場所でのイルミネーションイベントなので、見て触って楽しめるアート作品と都市農園の魅力を感じに、足を運んでいただければ」と話す。
開催時間は17時~20時。今月25日まで。雨天小規模開催。