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成城大学の映画研究部が映画祭-「成城シアター」として再始動

映画研究部のメンバー 右から部長の押田さん、戸田さん、水沼さん

映画研究部のメンバー 右から部長の押田さん、戸田さん、水沼さん

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 成城大学の映画研究部(世田谷区成城6)が3月16日、自主製作映画の映画祭「成城シアター-過去、現在、未来を繋げる映画祭」を開催する。

編集室で撮影の準備をするメンバー

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 「時をかける少女」などで知られる映画監督の大林宣彦さんや、「バタアシ金魚」の製作を務めた映画プロデューサーの小澤俊晴さんなど、多くの映画関係者を輩出してきた同部。前身となる「映画研究会」が発足したのは1955(昭和30)年ごろと歴史は古い。当時は予算もなく、撮影機材は高価だったため、活動は主に映画観賞と品評会に限られていたが、1980年代ごろより自主映画の製作を始めた。1959(昭和34)年には大学公認の部活動となり、現在は部員57人を抱える大所帯。

 活動資金は主に大学から割り当てられた予算と部員からの部費で賄っているが、高価な撮影機材は繰り越した予算を貯蓄して購入に充てている。昨年、ようやくメモリカード式のものから30万円ほどするHi-Visionのカメラに買い替えた。常備2台のハイテクカメラで、映画も年間20本程度製作できる環境が整ったが、素人だった新入部員が、カット割や機材の使い方など、映画製作に必要なノウハウを実際に参加しながら体得していく伝統は健在だ。

 「発足当時は自分たちで撮影することはかなわなかったと聞いている。機材や編集室など、今、恵まれた環境にあるのは先輩方が整えてくれたおかげだと感謝している。だからこそ、活動を広く知ってもらい、たくさんの意見をいただいて自己研さんしていきたい」と、同部部長の押田歩さんは今回の映画祭「過去、現在、未来を繋げる映画祭」の名前にも込めた思いを語る。

 同部の自主製作映画祭は2004年に始まり、今回で9回目。過去8回は全て、全国から100本近い自主製作映画を集めて審査する方式だったが、今回は内容を一新した。上映するのは、同部で製作した映画の中からよりすぐりの4作品と、部の歴史の途中で袂(たもと)を別(わか)った同大「映像シナリオ研究会」からの参加となる1作品のみ。冠も新たに第1回「成城シアター」としてリニューアルする。「周囲の反響は気になる。でも、映画を製作する立場として、まず自分たちの作品を見てほしかった」と、押田さんは初の試みに挑戦する胸の内を明かす。

 当日はゲスト審査員に同研究部OBで映画監督の中村義洋さんや細川徹さんなどを招き、審査員賞、観客賞を決める。「現部長が自分たちのやりたかったことをやってくれた」と居合わせた引退した3年生が見守る。同部の新たな試みが幕を切る。

 開演は13時(開場は12時15分)。開催場所は成城大学7号館4階の007教室。入場料無料、事前申し込みは不要。

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