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用賀の自然観察林でカブトムシ100匹と「カーニバル」-夏休み限定企画で

同自然観察林のカブトムシ

同自然観察林のカブトムシ

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 用賀にある「自然観察林」(世田谷区玉川台2)は7月21日より、カブトムシの飼育小屋を一般開放し、じかに触れることができる「かぶと虫のカーニバル」を開催する。

スタッフの湯山彰之さん、田中才司さん、黒澤譲治さん(左より)

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 同所は1982(昭和57)年に世田谷区が、武蔵野の面影が残る約3000平方メートルの雑木林を「自然観察林」として事業を開始。地域の自然を保護することを目的として、「区民が自然に親しむ場所」「環境教育を施す場所」として活用している。

 同所の管理・維持は特定非営利活動法人「自立の家」(世田谷区豪徳寺)が受託。同施設利用者の就労支援事業の一つとして、区内の保存樹や寺社などから落ち葉を集め、水をまき「腐葉土」を作っている。同土は同所での花の栽培などにも使われており、同所の堆積場所にカブトムシが卵を産み付けたことがきっかけとなり、30年ほど前から飼育を開始した。

 同所では、毎年700~800匹の幼虫を飼育小屋の中やプラスチックケースなどに入れ屋外でも育てており、昨年は240匹ほどの成虫を捕獲した。同法人就労支援事業部の田中才司さんは「捕まえられなかった多くのカブトムシは、近隣の雑木林に逃げ込んだりしている。砧公園で見つかるものも、当施設産かもしれない」と話す。捕獲したカブトムシの約半数は「観賞用」として、区内4カ所の障害者関係施設や玉川地域の児童館(森の児童館、玉川台児童館、上用賀児童館)へ届けている。

 同イベントは今年で4回目。「かぶと虫のカーニバル」と命名し、「たくさんの子どもたちが来てくれるように楽しい名前に決めた」と田中さん。昨年は100匹以上のカブトムシの成虫が放たれ、約1カ月間で連日20人ほどが来場しにぎわった。

 同イベントではカブトムシを購入したり持ち帰ったりすることはできない。田中さんは「子どもたちからは『連れて帰りたい』という声をたくさんもらうが、繁殖用なのでお譲りができない。たくさんのカブトムシを見て・触れて、夏休みの楽しい思い出の一つにしてほしい」と来場を呼び掛ける。

 開放時間は10時~16時(日曜休み)。見学無料。8月30日まで。問い合わせは玉川公園管理事務所(TEL 03-3704-4972)へ。

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