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早春の多摩川で在来魚「マルタウグイ」の産卵環境づくり 「水辺ごはん会」も

作業後の遡上して来たマルタウグイ(2017年4月)

作業後の遡上して来たマルタウグイ(2017年4月)

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多摩川の水辺で3月4日、在来魚「マルタウグイ」の産卵環境づくりを行うイベントが開催される。主催はまちづくり団体「二子玉川エリアマネジメンツ」。

昨年の様子(集合写真)

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多摩川を代表する在来魚であるマルタウグイは、毎年春になると東京湾から一斉に遡上し、川底の石の隙間に卵を産み付ける。その「卵のすみか」ともいえる産卵環境づくりを、「せたがや水辺デザインネットワーク」の協力と、地域で長く河川の環境整備をされてきた人々の指導を得ながら行う。

 作業は膝より下の深さの川の中に入り、板で川底を洗う。小学生以上の子どもたちの参加を歓迎しており、ライフジャケットも用意する。小学生以下の子どもたちは岸辺で石を拾うなどの作業もあり、入水せずに参加することも可能という。昨年は約40人の子どもたちが参加し、春の多摩川で歓声が上がる様子が見られた。

 当日は作業の後、近くの「せたがや水辺の楽校はらっぱ」へ移動し、参加者全員で「水辺ごはん会」を開き、昼食をとる。参加者が炊き出しを囲んで食事をしながら、川との安全な付き合い方を考えるほか、魚の生態など川に関することを語り合うことが目的。

 同活動は「二子玉川エリアマネジメンツ」の公益還元活動「かわのまちアクション」のプログラムの一つで、今回で3回目。同活動の担当理事の中村輝之さんは「多摩川の水辺を安全安心に楽しんでもらうための体験事業の一環。自分自身で川のことを理解し、安全に楽しく遊べるようになってほしい」と話す。「平成29年度日野自動車グリーンファンド助成」の対象事業に選定されたことから、子どもたちが入水時に使用するライフジャケットの購入のほか、「多摩川子どもハンドブック」を作成し配布し、当日の様子をムービーで記録することで、地域の子どもたちへの多摩川を学ぶ教材としても活用する。

 当日のイベントを指導する「せたがや水辺デザインネットワーク」の中西修一さんは、「マルタウグイは多摩川を代表する魚。二子玉川はそんな魚が産卵にくるような自然豊かな場所なので、その川辺に少しでも近付いて、良さを知ってもらえたら」と明かす。

 開催時間は、9時45分集合、10時~14時。集合場所は兵庫島公園内にある兵庫橋たもと。参加無料。専用サイトで要事前申し込み。雨天中止。

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